我が母の話

突然だが、私の母は結構チャラい。髪色は金髪(明るい茶髪)が定番だった(今はどうだか知らない)し、ピアスも開けている。派手な色が好き。ちなみに、歳は坂本くんの少し上。とても働き者の母である。

私は3兄弟の長女で、1歳下の弟、5歳下の妹がいる。兄弟といえど、それぞれに好みや趣味がバラバラだったりする訳だが、何故だか私に関しては母は昔から協力的だった。つまり、うちの母はジャニーズに関して寛容な母である。(昔はTOKIOの山口くんが好きだったようだ)嵐では大野くんが好きだと言っていたが、V6の中だったらどうなのだろう。

そんな母との印象深い思い出をいくつかご紹介。

 

Episode1.映画の前売り券

私が長い間好きだったグループというのが「嵐」である。世の中が嵐に注目し始めたのと同じくらいに好きになった為、色々と追っかけるのが大変だった。

当時、私は中学生、高校生だった為、前売り券で見たほうが映画は安く見られた。しかも、映画の前売り券と言うとだいたい何かしらの特典が付いてくるものである。「花より男子」(松潤)、「神様のカルテ」(櫻井くん)、「GANTZ」(ニノ)、「怪物くん」(大野くん)は前売り券で見た。しかし、この前売り券を買うのに一苦労だったのである。

私の地元はそれなりに田舎で、路線バスは走っているもののそれほど便利ではなく、電車も発達しているようなところではない。車を持っていないと仕事にも買い物にも行けないようなところであった。しかも家から映画館まで車で約1時間という、東京だったらありえない距離だ。ただでさえ前売り券というのは数が少ない上にファンがごそっと数を買ったりするものだから、開館時間と同時位に買いに行かねばという謎の使命感があった。大体は前売り券の発売日を把握し、前もって母や祖母に車をお願いしていたのだが、1つだけそれほど気に留めていなかったものがあった。「神様のカルテ」である。

前売り券の存在を知ったのがテレビ番組での宣伝だかCMだかで、それもその発売日の夕食時だった。ちなみに特典は櫻井くんと宮崎あおいちゃんver.とイラストver.のポストカード。映画館に問い合わせてみると数が少なくなってきているとのこと。その日、母は20時からの仕事で、今から映画館に連れて行ってもらっては仕事に間に合わない。でも、特典のポストカードが欲しい。だけど、お母さんは仕事…諦めるしかないか。そう思っていた時、先にご飯を食べ終えていた母が突然「ほら、欲しいんでしょ?行くよ!」と車を出してくれた。おかげで無事前売り券とポストカードを手に入れることが出来た。こんなに寛容で行動力のある母親はなかなかいないだろうなと思った。…ただ、スピード狂になりかけてた母の表情は今でもたまに思い出す。。ホールドアップダウンの長野くんみたいな…は言いすぎかな。盛ってる感が否めないが、イメージとして挙げるならば、まさしくそんな感じだった。

 

Episode2.「翔ちゃん」

あれはきっと、私がまだ中学生の時だったと思う。当時、ヤッターマン櫻井翔くん主演で映画化されると話題になっていた。映画の公開が近づくにつれて、嵐のレギュラー番組であったり、情報番組であったり、雑誌やCM…様々な場所で櫻井くんを見かけた。そして、その櫻井くんの姿を見る度に私は「あ、翔ちゃん!」「翔ちゃん出てるじゃん!」と反応していた。そんな娘を見た母が一言…

 

「翔ちゃん、翔ちゃんって…櫻井くんはあんたの何なの?」

 

まさかのご指摘。まぁ、確かにごもっとも。

これ以来、翔ちゃん呼びはやめ、櫻井くんと呼ぶようになった。。(ちなみに祖母は翔ちゃんと呼んでいるが、ここんところはいいのだろうか)

このせいもあってか、未だに下の名前呼びが苦手だ。坂本くん、長野くん、イノッチ、剛くん、健くん、岡田くん…"剛くん"は剛くんで言えるのだが、健くんは人前では何故か自動的に"三宅くん"となってしまう。謎。

 

ちなみに、母は私がV6のファンになっていることを多分知らない。もし、今、私の部屋に訪ねて来られたら、ずらっと飾られたV6のうちわには我が母でも引くと思う。お正月に(ほぼ勝手に)遊びに来た妹でさえも少し引いていた。(余談だが、妹はうちわを見て、岡田くんと健くんしか分かっていなかった…)

昨日、私が滝沢歌舞伎に行ったことを知るとLINEで「(滝沢)歌舞伎行ったの?」「ずるぅーい」という、何とも歳に似合わず、可愛い子ぶったメッセージがあった。それなりに返事を返したが、今のところ既読スルーである。そのうち電話でもかかってくるだろうか。